静かに生命を考える。
なぜ逃げないの?
どうして運命を受けいれるの?
疑問は胸に渦巻くけれど、どこかで納得している。
考えてみよう。私たちの国では戦時に生まれた子供たちは兵隊さんになって散ることを積極的に受け入れようとしたではないか。
かの国では胸に爆弾を抱えた若者たちがジハードを信じて自爆するではないか。
提供のためにこの世に生を受けたのだ、と当たり前のように教えられれば、親を持たぬ彼らには他に道は見えないのかもしれない。
目的のため、人工的に作り出された生命は、ヒトとして劣る存在なのか?
作者は囁くように彼らの苦しみを綴る。
命とは?
存在するだけで価値のあるものではないのか。
ある命が、別のある命に奉仕するために存在していいのか、と。
映画の後で原作を読んだ。
2度。
白い風景が彼方まで広がっていた。
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