2009年3月31日火曜日

フォーラム21少年少女合唱団第16回定期演奏会

客席で聴けなかったので欲求不満気味。しかし評判は概ねよろしかったので安心した。
お客さんも思ったよりたくさん入っていて、ほっとする。

子供たちの一所懸命な姿を見るのは何より楽しく、、また心が浄化されるような心地がする。
ハイドンのヴェスペレは限りなく優しく、美しく、この世のものとは思えない至福の世界へ誘ってくれる。オルガンの響のあたたかさ、アンサンブルの若々しく瑞々しい流れ。子供たちはなんて幸せなの。
そして、そんな子供たちを支えることのできる私たち親も、幸せ。

この世の全ての美しきものに感謝します。

2009年3月24日火曜日

宝石箱

母の宝石箱があちらこちらの棚の奥から見つかる。てんでばらばら、脈絡のない仕舞い方。

Kがいたずらするから、触られないように隠しているの。と仰ったのは一ヶ月前。

あれから眼鏡をなくして困っていらしたので、あちこち探していたら、やはり宝石箱があちこちにまだ仕舞ってあった。こんなことをしていると、いざ使いたいときに何処へ行ったかわかんなくなっちゃうのに・・・と中を見て、唖然とする。中身がない。どれもこれも、からっぽ。

きっと不安になって、他の場所に中身だけ移されたのだろう。
でも、もう何も言えない。きっとご自分で移したことをさっぱり忘れていて、どこにあるの?なんて聞こうものなら、またKが隠してしまった、と嘆き、苦しまれるだろうから。

そっとしておこう。

2009年3月23日月曜日

「懺悔」 テンギス・アブラゼ監督作品

新聞紙上で公開を知って、是非観たかった映画。今月はフォーラム21の定期演奏会準備や小学校PTAの用事で時間がないのだが、今見逃したら永遠に観られないかも!と自分を叱咤激励して名古屋シネマテークまで走った。

グルジア映画は幻想的な表現が得意,らしいが、昔見た「スタフ王の野蛮な狩」の幻想性とは異なる、もっと泥くさく、枯れた葡萄の葉の香りがする。ストレートな表現を避けながら、観客に思うことを熱く伝えるためにグルジア映画が生み出した魔法なのかもしれない。しかし、テーマは明確で、よくあの時代にこの映画をつくれたものだと驚きを禁じえない。

俳優陣の魅力的なこと。少女ケテヴァンの、何事も見逃すまいと見張る大きな目。大人になったケテヴァンの意思的な眼差しとその中に宿る喪失感。ニノが材木置き場で娘を抱きながら呆然と佇む絶望の眼差し。キリストそのもののようなサンドロの静かに燃える瞳、そしてそして、最高に感動したのがアフタンディル・マハラゼ演じるヴァルラムとアベル。ヴァルラムは時代と心中する道を邁進する男の狂気を、アヴェルは内心の分裂に悩む小心な男を演じ、見事だった。最高の演技を見せてもらった感動で
今も胸が高鳴る。

一番印象に残るシーンは、やはり材木置き場かな。
好きなシーンはケテヴァンのもとにトルニケが訪れるところ。
そして、いちばん恐ろしかったのは、ヴァルラムがサンドロの家を訪問し、悪魔のようにサンドロ一家に呪いをかけるところ。

もう一度、観たい映画のリストに入れよう。

2009年3月20日金曜日

旧制山口高校寮歌 「鴻南に寄する歌」

叔父が俳句の同人誌に書いた随筆に、祖父の事が記してあり、祖父が旧制山口高校寮歌の詞を提供したとあった。そのことは以前父が自費出版した祖父作成の「偲び草」にも書いてあったのを思い出して、久しぶりに本棚から探し出すと、歌詞を見つけた。「鴻南に寄する歌」。ネットで調べたら、なんと平成に入ってから、旧制高校敷地内に歌碑が作られていた。これは、と思い、ネットから歌碑の写真と記事をプリントアウトして、東京の叔父さんに送り、実家の仏壇にも供える。父も祖父もきっと喜んでくれると思う。東京の叔父さんからもすぐ電話がきて、久しぶりに祖父の事を話し込んだ。飛び級して山高に入学したが、あまり勉強しなかったので受験に失敗し、一浪した後東大英法科に入ったこと。何でも器用にこなしてしまうので、結局人生を甘く見てしまった、という話。天才より努力家の秀才の方が大成するのかも。祖父は作家になりたかったという。歌碑の事を知ったら、どんな顔をするだろうか?もう叔父さんも80才に手が届く。5年前に亡くなった父の代わりに、元気で長生きして貰いたい。

2009年3月11日水曜日

靴がない?

「あの子が意地悪をして、靴を片方ずつ、どこかへやっちゃうの。」と訴える。下駄箱を見せてもらうと、全部左右は揃っている。「私が靴をたくさん持っているから、持ちすぎだと思って、意地悪するのよ。」だって。最近は靴を左右、間違えるようになったということか。アリセプトは毎日必ず私の目の前で飲んでいらっしゃるのに、症状は進む一方。「いろんなものがなくなるから、もう頭がおかしくなりそう。あの子を何とかしてちょうだい。」と。今の母の辛さはいかほどだろう。毎日毎日、できないことが増えていく恐怖。

2009年3月8日日曜日

緑区で食事

友人2人と話題のお店でランチ。
住宅街の一角にある普通の家のような小さなお店。カウンター席とテーブル席が3つだけ。
品数多く、工夫のある料理で美味しかった。温かい料理は器もしっかり温めてあり、心配りが感じられる。でも、安い食材を上手に使っている感じ。刺身も、新鮮だが、一切れのまあ小さいこと。
美味しかったし、おなかも膨れたから、ま、いいか。1,500円という値段でお値打ち感はある。
「よ兵」上旭1丁目。

2009年3月6日金曜日

鍵はなぜなくならないか

母のネックレス、ブローチ、指輪など様々な宝飾品が押入れだの戸棚だの、いろんなところから出てくる。思うに、母が大切だと思ったものは失くすのが怖いのであちこちに隠してしまうのだろう。しかし、隠した場所は半日も覚えていられないから、盗られたとか隠されたと被害妄想に陥る。カバンに紐で結んだ財布はすぐにほどいてどこかへ隠して、あげく見つからなくなってしまうが、なぜか玄関の鍵はなくならずにカバンに結んだままである。母はカバンに鍵が入っていることが覚えられないから、隠さない、それで、なくならない、というわけだ。どちらにしろ、母が鍵を使うことはない。

2009年3月3日火曜日

MET ランメルモールのルチア

3幕のネトレブコ、狂乱シーンはもう一度観たい、いや、聴きたい。ネトレブコだけでなく、エドガルド、エンリーコ、ライモンド役も素晴しい声を聴かせてくれた。オペラ初心者の私は、オペラというと椿姫やこうもりといった有名な演目しか知らなかったが、METライブビューイングを観るようになって、ほんとうにいろいろ、様々な作品があるのだとわかった。これからも楽しみ。
 ネトレブコさん、顔がプログラムと全然違うけど。