2009年2月24日火曜日

首から財布?

今朝、母が深刻な顔をして、私のところへいらっしゃた。なかなか言い出せない様子。促すと、財布が二つともでてこないという。布団の下に置いて寝ていたらしい。寝る時にはあったのに、朝起きたらなくなっていた、と。自分にもしそんなことが起きたら、さぞ気持ち悪いだろうと思う。母もこのことをどう理解してよいか分からず、気味悪がっている様子。今日はミニデイサービスに行く日(2回目)なので、「またあとで探しましょうね」と言って一緒に家を出る。このまま1人で家にいたら気持ちが滅入るばかりだから、ミニデイに行く日でよかった。
母のバッグに紐で結わえておいた財布も、これでまたなくなってしまったことになる。そうならないように、紐からはずさないでね、と何度も念を押したのだが、おそらくすぐに忘れてしまわれるのだろう。でも鍵はまだ紐についたままなので大丈夫のようだ。財布はこれから首にぶら下げて寝てもらったらどうかな?
玄関の鍵がまた2つ見つかった。こちらで預からせていただく。これで全部見つかったことになって、ほっと一安心。でも、一体どこにあったんだろう?あれだけ探して出てこなかったのに。

2009年2月22日日曜日

母の気持ち

お昼用にパンを買ってくるわね、と言って、母は出かけた。
買ってきたのは菓子パンばかり。
私たちはいつも惣菜パンと食パンまたはバケット、そして菓子パンは殆ど食事用には買わない。
だからつれあいが「あれ?食パンは買わなかったの?菓子パンばかりだね」と言った。別に問い詰める風ではなかったのだが、母には気になったらしい。食事の後、こんどは鬼饅頭を5つ買ってきた。「パンが足りないとおもったから」と。
話している内容は取り違えているが、自分の息子が不満を持ったようだという事は気づいていて、そのために鬼饅頭を買ってきたのだろう。頓珍漢ではあるが、こちらが喜んでいるか、戸惑っているかは敏感に察知される。どうせ何もわからないと、ばかにしたりそっけなくしたり、は禁物だと思う。何事も、母がしてくれたことはたっぷり喜んで見せる。詰問調はだめ。やさしい口調で、失敗したことを悟らせないように。私たちも、修行だ。

演歌 コンサート

2月21日
全国縦断 にっぽん演歌の夢祭り 2009 名古屋公演

母の入っている簡易保険でもらった券。母の付き添い。
笠寺駅で帰りの切符を買っている間に、母がいなくなる。あわててガイシホールへ走るが、見つからない。チケットは私が持っている。どうしよう、青くなって走り回っていたら、いたー!!! 
ホール外のトイレに並んで、不安そうに見回していた。
よかった。これから、人ごみに出るときは気をつけないと。
今回は特に右を見ても左を見てもお年寄りばかり。よくあの人ごみで見つけることができた。
神様、ありがとう。

コンサートはジェロと金沢明子が聴けて満足。というか、それ以外はみな同じ曲に聞こえてしまうの、私。民謡は演歌と違って、私には面白い。日本人の血が騒ぐという感じ。独特のリズムに心が躍りだす。これこれ、これが私の呼吸ににぴったり合っているのよ。生で聴けてよかった。お母さんに感謝。

2009年2月19日木曜日

紐付き鍵&財布

鍵がないと母は外へ出かけられない。誰も家にいないのに裏口に鍵をかけないなんて、耐えられないのだという。鍵の複製をお渡しすることにする。そのかわり紐でバッグに取り付けてしまう。ついでに財布も同様にする。当分このやり方で上手くいくと期待したのだが・・・。翌日、財布はバッグから取り外されていた。どこにあるの?と聞くと、「私は知らない」。でも茶箪笥の上に置いてあるのを見つけると、「私が置いたの」。外さなければなくならないのだから、このまま,絶対に紐から取らないでくださいね、と念を押す。この方法も無理かな。

2009年2月18日水曜日

MET 「オルフェオとエウリディーチェ」

主役のオルフェオ役をメゾの女性が演じると初めて知った。
太目の体格のいいお姉さんが男装で舞台に現れる。なんだか見た目がなー、と思っていたが、亡き妻を嘆く第一声「エウリディーチェ~」の歌声を聴いて、背筋がゾクゾクした。この一声でステファニー・ブライスの名前は忘れられないものとなった。なんて哀切に満ちた、詩的な歌声!

コーラスも重厚でゴージャス。背景に3層の壁をつくり、コーラスの人たちに歴史的衣装を着せて配置し、舞台装置にしてしまうなんて、憎い演出。バレエも楽しめたので時間は短めだけど満足でした。

中島みゆき 夜会

2月12日(木)

近鉄特急で大阪へ。ブラヴァで中島みゆきさんの「夜会」。
今年は「山椒大夫」を題材にした輪廻転生もの。題は「今晩屋」。
私はみゆきさんのコンサートのほうが数倍好き。彼女は歌姫であって、決して演技者ではない、と思う。
40代から50代の男性が多いのに驚く。特に今年は多いように感じた。斜め前の男性は、終盤涙ぐんでいた。信じられない。

非日常を体験しに大阪まで行くというのも楽しい。半分付き合いだけど。

2009年2月8日日曜日

ケルン国立音楽大学の中間たち

森朝さん、森愛喜さん、宇根京子さん、ゲオルギ・シャシコフさんのコンサート。

多治見文化会館小ホールにて。つれあいと。Kさんが車で連れて行ってくださる。

若い音楽家たちだけのコンサートって、とても素敵だ。今のありったけの力を不器用にぶつけてくるのがとても頼もしく、生命力にあふれていて、こちらまで若い力をおすそ分けして貰えるような気持ちになる。森姉妹は年々、力強さと安定感が増しているように思う。これからもどんどん伸びていってほしい。

曲の途中なのに拍手しかけた人たちがいて、静かに!とどなたかが嗜めていらした。日本人って、なんでも拍手すればいいと思っているのか。拍手にはタイミングが必要だということをもっと学んでほしいものだ。せっかくのコンサートが興ざめになってしまう。

コンサート前に井澤で蕎麦をいただき、その後町を散策。骨董品屋、ギャラリーなどおもしろいところをまわる。焼酎グラス2つ、記念に購入した。

2009年2月1日日曜日

MET つばめ

 午前中の予定が中止になったので、連れ合いとメトロポリタンオペラの「つばめ」を観にいく。

ジャコモ・プッチーニ作曲。こちらも「タイス」同様シンプルなお話。こういうのは歌い手の力量がはっきりみえてしまって、負担の大きな作品だろうと思う。

マグダ役のアンジェラ・ゲオルギューは風邪を押しての出演のせいか、前半、歌う前後に頻りに口をもぐもぐさせる様子が気になった。声の響に伸びやかさが欠けていて、むしろ小間使い役のリゼット、ランバルド役のサミュエル・レイミーの美声に聞き惚れた。しかし、後半は波に乗ってきて、素晴しい美声を聴かせてくれたから、よしとしよう。  

幕間のインタビュアーは前に見た「タイス」のルネ・フレミング。サービス精神旺盛。