2011年10月30日日曜日

読書 「おとなのための【オペラ】入門」 中野京子著 講談社プラスアルファ文庫

「チェネレントラ」
「椿姫」
「ホフマン物語」
「ファウスト」
「カルメン」

5作を解説した超初心者向け入門書。
少しだが写真もあって、楽しく読んだ。
椿姫にモデルがいたこと、チェネレントラ(シンデレラ)の類話が世界中に500以上あって、中国にも類似の民話があること、「カルメン」は実話が元になっていること、などなど楽しい話題がてんこ盛り。
あっという間に読めてしまう。こんな調子で他の作品の解説も書いて欲しいな。



コンサート 「シェイクスピアとオペラ」

10月29日(土)
出演 中嶋彰子 ソプラノ、 樋口達哉 テノール、 服部容子 ピアノ・司会
愛知県芸術劇場 コンサートホール

前から5列目の席で、出演者の表情や息遣いもばっちり見える。ラッキー!!

日本人の歌手、というとやはりそこは本場の人と迫力が、声量が、テクニックが、違って当たり前というイメージは間違いでした。
中嶋彰子さん。あなたは凄いです。
2時間の間、我を忘れて美声の大河に身を委ねました。
なんて、恥ずかしいせりふを言いたくなったくらい、私には驚きでした。
身のこなしも、表情も美しくて表現力に溢れ、天から降りてきたかのような迫力ある歌声。
中嶋さんの生オペラを観たい!!絶対観るぞ!!と突き動かされるような衝動を胸に、席を立ちました。

幸せ。

読書 「認知症 家族を救う劇的新治療」 河野和彦著

名古屋フォレストクリニックに置いてあったので、購入。
病気の知識、薬の効用や症状に応じた使い方を一般人にも分かりやすく解説してある。
分かりやすく、ということはポイントを押さえて簡単明瞭に書いてあるわけで、初学者である家族にはちょうど良い知識量と思う。

認知症、といえば穏やかなボケとアルツハイマーしか知らなかった私には大変勉強になった。
症状に応じて、こんなにもいろいろな薬で対応できるという事実も、知らなかった。
以前、主治医の先生に、アリセプト以外にも薬があるのではありませんか?アリセプトが効かないので、他の薬を試すことはできませんか?とお尋ねしたことがある。主治医は「アリセプトは服用限度量があります。限度量まで行ってから他の薬に変えましょう。そういう使い方をするものです」と仰った。効かない薬を限度まで飲んで、何になろう。結局母のことは諦めなさいということか、とがっくりしたものだった。

河野先生の指示でフェルガードと血栓を溶かす薬の服用を始めてはや1ヵ月半。
母の意識があちらの世界からこちらの世界へ戻ってきたのを実感している。
河野先生は「認知症を野球に例えるなら、9回裏からでも奇跡は起こる」と自著で仰っているが、まさにそれを目の当たりにした気分。

アリセプトだけを飲み続けて、良くなったと一度も思えぬまま3年半を無為に過ごしてしまったことが悔やまれる。もっと早く、発症に気づいた時に河野先生と出会っていたら、母はどんな状態で今日を生きているのだろう?

「治らないものですから」「良くなるものではありません」とこれまで言いつづけた名医といわれる某お医者さん、河野先生の下で斯く斯く変化が見られました、アルツハイマーではなく脳血管性の認知症と診断されましたと申し上げたら、「いろいろ考え方がありますからね」ですって。
二度と同じ過ちを他の患者さんで繰り返さないように、もっと視野を広げてください。
お願いします。

母の3年半、戻せるものなら戻してあげたい。

2011年10月18日火曜日

久しぶりの修羅場

前回のお出ましからちょうど1週間目が今日なので、そろそろ強制しないといけないな、と思っていたら、、夕方ありました。

量的にそれほど多くなかったので、まだまだ来るはず、と分かっていたのに、油断していました。
トイレの警報の電源が切ってあったことを忘れていたの。

5番目のセンスで嫌な予感をキャッチして、走っていったが時既に遅し。
沼地の上で母は呆然と足踏みしていました。

脱がせたズボンで応急的に足の裏を拭いてから、「タオルと紙を持ってくるから、お願いだからここから離れないでね」 と念を押しても無駄なことはわかっていました。戻った時には母は畳の部屋へ。

体を洗って、板の間を掃除して、畳の部屋も拭いて、トイレも掃除して、着ていたものも全て洗って、
終わった時には2時間ちょっと経っていました。

アルコールで拭き上げて、それでも匂うので無臭の消臭剤をスプレーしてまわったのですが、においはとれません。
明日になっても匂っていたらどうしよう?
においを取る良い方法はないだろうか?

虚脱。

2011年10月16日日曜日

歌舞伎 吉例顔見世 御園座にて

10月12日(木)
歌舞伎公演 吉例顔見世

生で歌舞伎を見るのはまだ4回目。
シネマ歌舞伎でも4回見たけど、歌舞伎の知識は若葉マーク。
気になる役者さんはいるけど、大好きな役者さんは特にいません。

私、変なのかもしれないけど、歌舞伎で何がいちばん
好きかというと、幕が開く前と、開くまでの短い時間、これです。

そろそろだ、という頃になると、幕の裏側にいる人たちが手のひらで押して、幕をぴんと張る。手のかたちがくっきりと客席から見える。その幕の張られ具合が、いまかいまかと待つ私のドキドキわくわく感に拍車を掛ける。
下手で幕を抱えた人がそろそろと歩み始め、だんだん足が早くなって、幕を抱えて上手に走りこむ。客席から見えるのは摺り足の計算しつくされた美しい足捌き。そして柝のねの突き抜ける響き。
感嘆のタメイキ!!
この後は、もちろんめくるめく絢爛豪華な舞台が待っているのだが、幕開けの一時にはいつも
感動させられます。役者さんだけが歌舞伎を造っているわけではない。さまざまな役割の人たちがそれぞれに歌舞伎舞台を最高のものにすべく日々精進していらっしゃる。その気構えと心意気が感じられて、いいなあ。

今回の演目は

一 双蝶々曲輪日記  角力場
二 棒しばり
三 助六由縁江戸桜

初体験の助六が観られるので、否が応でも期待は高まる。
市川團十郎の助六のなんと若々しいこと。いい男ぶりに背筋がぞくぞくしました。

2011年10月15日土曜日

Drums " Something sad " 佐藤竹善 1回目レッスン

楽譜をもらって、1週間。
なんとか譜面を見ながら打てるようにしたつもりだったが、
師匠と一緒に叩いてみたら、おやおや まあまあ 間違い・勘違い・読み間違いだらけ。
楽譜を読む習慣がきちんとついていないことを再認識しました。

褒めてもらうつもりで頑張ったのだが、頑張り方のベクトルの方向がずれていました。

きっちりカウントしながら楽譜を熟読する練習をしなくては。

2011年10月11日火曜日

薬を替えてから、約1ヶ月

後二日で、名古屋フォレストクリニックの初診からほぼ1ヶ月が経つ。

母の変化
1、歩くのが以前より早くなった。
2、テレビを見て、笑ったり、悲しんだり、場面に応じた反応を見せるようになった。
3、言葉が出てくるようになった。頓珍漢な言葉でなく、こちらの言っていることを理解したうえでの言葉。2語文程度。
4、朝の着替え、入浴時の着替えを嫌がるようになった。羞恥心が戻ってきたということ。
5、最所の1週間ほどは、紙パンツが朝晩通して、殆ど汚れなくなったのだが、1週間を過ぎる頃から再び漏らすようになってきた。
6、表情がでてきた。

5については理由が分からないが、1~4,6に関しては、明らかに半年以上前の状態に戻っている。
すごい。

このままどんどん回復してくれると有難いのだが、羞恥心と自尊心のせいで本人も周りも苦しい時に後戻りしているわけで、この状態がずっと続くのは母にとって辛いだろう。何も分からなくなっていたときのほうが、母は幸せかもしれない。それを思うと、私たちがしていることは母を苦しめるだけなのか。苦しむ以前の状態に戻れることを期待しているのだが。

2011年10月6日木曜日

2011年10月5日水曜日

Drums 新しい曲 佐藤竹善 / Something Sad

 Daryl Hall & John Oates の “Wait for me” のテスト。

緊張するとビーターがズボンの裾に入ってしまうのはどうして?

-----つま先が離れるから。

緊張すると空振ってしまいます。

-----よく見ましょうね。

ということで、なんとか2回目に合格しました。

あがり易い性格、なんとかしたいものだ。

で、次の曲は 佐藤竹善というすごい旧式の名前の人の

“Something sad”

恥ずかしながら、この歌手の名前も、曲名も全く知らなかった。

師匠が叩くのを聴いて、うっとり。

私の大好きなAOR系でした。

2011年10月4日火曜日

TOTO公演 24日尼崎・26日名古屋

この1ヶ月はTOTOに振り回されてしまった。
名古屋公演から1週間ちょっとたって、ようやく正気に戻ってきた感じ。

大ホールで聴く初めてのロックコンサートだった。
そして、私にとって初の生TOTO !
ライブで演奏がCDと違うと、戸惑ったり、満足できなかったりする経験が今まであったのだが、
TOTOは違った。
全然違った。

演奏能力の凄まじいまでの高さに圧倒され、
アレンジの良さ、即興演奏の迫力に心奪われ、
演奏と客席との一体感に恍惚とした。
良質の酒に酔わされたような2時間。
ライブならではの魅力を余すところなく見せてくれた。

嬉しいことに来年も来日してくれるとは。
観客の熱狂ぶりがTOTOメンバーに伝わったに違いない。
来年は2回参戦じゃすみそうにない。

名古屋二期会オペラ 天国と地獄

オッフェンバック作曲
指揮 曽我大介
演出 たかべしげこ

オペラといえば、先月岐阜のサラマンカホールで観たバーデン市劇場オペラ「カルメン」が、狭い舞台でその上オケも舞台の上に無理やり乗せてしまったので、悲しいほど狭いところでちょこまかしていたのを思い出す。
せっかくの声量も魅力が半減してしまった。
やはりオペラは耳だけでなく、目でも楽しむものだと思う。

今回の名古屋二期会オペラは、ものすごいスターが出るわけでなく、地元で活躍する歌手たちの晴れ舞台という感じで、あまり期待していなかったが、予想を裏切る楽しさだった。

先ず第一に、出演者の大舞台に立つ喜びがずんずん伝わってくる。
中には声の通りにくい人もいるのだが、ご愛嬌。
小学校の先生や歌うビジネスマンも登場して、なかなかの歌声を聞かせてくれる。
なんだかおらが村の祭りのヒーローたちを見ているようで、思いっきり応援したくなってしまう。

最近METなどで神がかりの歌声を聞きなれていたが、やはり生はいい。
映画でいくらアップにされても、演者と同じ時を共有しているという事実は魅力。
舞台装置もけっこう凝っていた。
最初は日本語が音楽に乗らなくて戸惑ったけど、だんだん慣れてきたし。

二期会オペラ、これからはチェックしようっと。