2011年10月30日日曜日

読書 「認知症 家族を救う劇的新治療」 河野和彦著

名古屋フォレストクリニックに置いてあったので、購入。
病気の知識、薬の効用や症状に応じた使い方を一般人にも分かりやすく解説してある。
分かりやすく、ということはポイントを押さえて簡単明瞭に書いてあるわけで、初学者である家族にはちょうど良い知識量と思う。

認知症、といえば穏やかなボケとアルツハイマーしか知らなかった私には大変勉強になった。
症状に応じて、こんなにもいろいろな薬で対応できるという事実も、知らなかった。
以前、主治医の先生に、アリセプト以外にも薬があるのではありませんか?アリセプトが効かないので、他の薬を試すことはできませんか?とお尋ねしたことがある。主治医は「アリセプトは服用限度量があります。限度量まで行ってから他の薬に変えましょう。そういう使い方をするものです」と仰った。効かない薬を限度まで飲んで、何になろう。結局母のことは諦めなさいということか、とがっくりしたものだった。

河野先生の指示でフェルガードと血栓を溶かす薬の服用を始めてはや1ヵ月半。
母の意識があちらの世界からこちらの世界へ戻ってきたのを実感している。
河野先生は「認知症を野球に例えるなら、9回裏からでも奇跡は起こる」と自著で仰っているが、まさにそれを目の当たりにした気分。

アリセプトだけを飲み続けて、良くなったと一度も思えぬまま3年半を無為に過ごしてしまったことが悔やまれる。もっと早く、発症に気づいた時に河野先生と出会っていたら、母はどんな状態で今日を生きているのだろう?

「治らないものですから」「良くなるものではありません」とこれまで言いつづけた名医といわれる某お医者さん、河野先生の下で斯く斯く変化が見られました、アルツハイマーではなく脳血管性の認知症と診断されましたと申し上げたら、「いろいろ考え方がありますからね」ですって。
二度と同じ過ちを他の患者さんで繰り返さないように、もっと視野を広げてください。
お願いします。

母の3年半、戻せるものなら戻してあげたい。

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