2009年1月20日火曜日

認知症

 母がKの部屋に入り、寝ているKを起こして、財布やお金を盗るな、こんなことが続いたら家族でも警察に通報するよ、と言ったそうだ。Kはねぼけまなこで黙って聞いていたらしい。

母は後で私のところへ来て、Kが盗んだこと、財布ごと盗られたので困っていることを訴える。とりあえず今日は教会へいく用事があるだけと言うので1,000円と小銭を渡して、財布とバッグに入れるまで見届けようと母の部屋までついていく。そうしないと出かける前に、きっと無くしてしまうから。

最近は、前の日に渡した物が必ず次の日にはなくなっている。きっととんでもないところに隠しているのだろう。それにしても財布が6つ。一体どこにあるのか?お金の入れ物が無くては困るので台所を探してみたが、見当たらない。そうしているうちに「Kをこのまま野放しにしてはいけない」とか、「お金はいくらあっても欲しくなるものだから、Kもそうなのだろう」とか言い始めて、それに合図地を打たず黙って財布を探す私に、怒りをぶつけ始める。机の上の物を両手でブルドーザーのように落とし、どうしてだれも私のことを信じてくれないの!!と体をつっぷして泣き始めた。Kが盗ったのです、ごめんなさいと言ったとしても、財布やお金は出てこないのだから、母の悩みは消えない。結局私たちがKを甘やかして思うままにやらせているのでKは財布やお金を返さないのだと思ってしまう。Kではないですよ、お母さんの孫にそんなことをする子はいませんよ。というと、私の言うことを信じないと言って怒る。話をそらしてごまかすしかないのだが、毎日お金は無くなるので、毎日Kに対する怒りは再生産される。

これ以上事態が進んで母が自殺しないか、Kに危害を加えないか、心配になってくる。

お昼ご飯の時、ご機嫌がなおっていたので少し安心したが、母の苦しみを思うと、切ない。

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